走行性能を極限まで追求したロードゴーイングレーサー

世界最速のFFモデルと聞けば、シビックTYPE Rを想像する方も多いはず。ノーマルのままでもサーキット走行に応えるリアルスポーツカーであるのは間違いないし、過酷さで知られるドイツ・ニュルブルクリンク北コースでFF最速のラップタイムを叩き出したことをご存知の方も少なくないだろう。MUGEN RC20GT Package Pre Production MODEL（以下、RC20GT）は、そんなサーキット育ちのTYPE Rをベースに、各種モータースポーツ活動で知られる無限（M-TEC）がさらなるチューニングを施したモデル。2018年のオートサロンではサーキットアタック用のコンセプトモデルが発表されたが、今年は市販化と公道走行を視野に入れたプレプロダクションモデルとしての登場となった。

ノーマルからの変更点としては、軽量化と空力性能の向上を図ったカーボン製エアロパーツをはじめ、高性能エキゾーストシステムや専用サスペンション、高性能ブレーキシステムなど多岐にわたり、その佇まいもレーシングカーさながら。空力性能や動力性能、冷却性能のすべてを向上、走行性能を極限まで追求しているのは言うまでもないが、一方で車検にも対応しており構造変更も不要という。気になる販売方法はセッティング込みのパッケージ販売で、今年の夏頃を目処に受注をスターとする予定という。

 

RC20GT開発で培ったノウハウを注ぎ込んだ高性能パーツ

今回のオートサロンでは「RC20GTのパフォーマンスは気になるが、普段使いを考えると腰が引ける……」というTYPE Rオーナーに向けたMUGEN CIVIC TYPE R Prototypeも発表された。

こちらはRC20GTの開発で培ったノウハウを注ぎ込んだパーツを、数多く採用したプロトタイプで、エクステリアパーツも高価なカーボン製ではなくFRPやアルミなどを使用、排気系パーツもチタンの使用範囲を抑えているという。

 

また、RC20GTは車両パッケージ販売であるのに対して、こちらはパーツ単体での販売予定とのこと。リリースは今春の目指しているというから、無限のテクノロジーを愛車で感じたいという方はもう少しの辛抱だ。