【東京オートサロン2018】初代ホンダZをいまに甦らせたユニークな活動
アイデアの芽を育むなかで生まれたRe:Z” ホンダ車の用品を開発・販売するホンダアクセスでは、以前より“N lab.”という取り組みを行っている。社員の有志が自発的な活動でデザイン・具現化したモデルを製作し […]
アイデアの芽を育むなかで生まれたRe:Z”
ホンダ車の用品を開発・販売するホンダアクセスでは、以前より“N lab.”という取り組みを行っている。社員の有志が自発的な活動でデザイン・具現化したモデルを製作し東京オートサロンに展示。これによってカスタマーとのコミュニケーションを図ったり、次期商品のアイデアを得たりと役立てているという。そのひとつの例が、“Re:Z”なのだが、その出来映えの素晴らしさに思わず見入ってしまった。
ベースとなったクルマはHVスポーツのCR-Z
見る角度によっては、このクルマがCR-Zをベースにしていると気づかないかもしれない。それほど顔立ちとリア回りの造形が大きくモディファイされているのだが、サイドからのプロポーションにはCR-Zの面影が感じられる。フロントバンパー/フェンダーのほか、ボンネット、テールゲート、リアバンパーなどをFRPパネルに交換し、イメージを重ね合わせたのは初代ホンダZだ。1970年にデビューした軽スペシャルティとでも表現したくなるような個性派3ドアハッチへのオマージュとして、“Re:Z”は生まれたのである。
“水中メガネ”も再現して違和感なく盛り込む
とにかく、特徴的なディテールの落とし込み方が絶妙だ。フロントグリルは初代Zと同様2分割デザインとし、ヘッドランプは丸目を再現すべくN-ONE用ユニットを用いた。さらにテールレンズは横長のモビリオスパイク用を用いているが、エクステリアで最も感心したのはテールゲートの作り込み。初代Zは“水中メガネ”と呼ばれた黒い縁のあるデザインのハッチゲートが特徴的だったのだが、Re:Zはこれを違和感なくカタチにして盛り込んでいる。
このままボディキットを販売してほしいほど完成度高し
一方、室内に目を向ければ、チェック柄のシートが当時っぽさを醸しだしつつなんともオシャレ。またインパネ回りは運転席側のダッシュパネルをABS樹脂で作り直すことでシンプルさを際立たせた。往年のモデルに敬意を払いつつ、内外装とも古臭さとは無縁のスタイリッシュな仕上がりになっているRe:Z。遊び心あふれるデザインと、それを具現化するしっかりとした技術力で、とても魅力的なカスタマイズカーにまとめられていた。