【東京オートサロン2019】さまざまな要素を巧みに融けあわせた痛快カスタマイズ【ドレスアップカー部門 最優秀賞】
RX-8をもとにした新しいロータリースポーツの提案!? 毎年、奇想天外なアイデアで来場者を楽しませてくれる日本自動車大学校(NATS)。今年もオートサロンの会場にたくさんの、そしてユニークな車両を持ち込んだが、その展示車 […]
RX-8をもとにした新しいロータリースポーツの提案!?
毎年、奇想天外なアイデアで来場者を楽しませてくれる日本自動車大学校(NATS)。今年もオートサロンの会場にたくさんの、そしてユニークな車両を持ち込んだが、その展示車両の一台、「NATS RX-STANCE」が、東京国際カスタムカーコンテスト2019 ドレスアップカー部門の最優秀賞に輝いた。「RX-8をベースに新しいRXシリーズを」をコンセプトに掲げたNATS RX-STANCEは、そのネーミングどおりベタベタの車高、ネガキャン、ワイドボディ、キャッチーなホイールなど「STANCE」のポイントを押さえたカスタムが施されている。
こだわりのフロントまわりは美しさ際立つ「RX-VISION」仕様!
かなり攻めたスタイリングだけれど、まずはフロントマスクに驚かされた。2015年の東京モーターショーでベールを脱いだマツダのコンセプトカー「RX-VISION」の顔立ちを再現。RX-VISIONへのリスペクトを込めつつ、新しいロータリースポーツのカタチを表現した力作なのである。世界一美しいFRのプロポーションを標榜し、エレガントかつ生命感あふれる造形をつくりあげたというRX-VISIONのデザインを甦らせようというのだから、なかなかハードルは高かっただろう。けれどヘッドライト上部のLEDラインや、フロント両サイドのエアスクープなども再現するなど、随所にこだわりが感じられる。
RX-VISIONからのオーバーフェンダーにまたビックリ
そんなRX-VISIONへのオマージュ満載な作り込みに、スタンスならではのリベット止めのワイドオーバーフェンダーを組み合わせているところが、また一本取られたなあという感じ。さらにネオクラシックかつ新しさも湛えたSSR Formula AERO MESH ホイールを組み合わせているのも斬新だ。驚くことばかりですっかり忘れてしまいそうだったが、このクルマはRX-8がベース。ホイールベースを250mm延長しロングノーズ化し、さらにフェアレディZ33のテールゲートを移植しているから、RX-8の面影はキャビン、ドアまわりに残る程度なのである。
もちろん見ためだけではない。13BユニットをTRUSTボルトオンターボキットでスープアップし、TRUSTラジエーターVマウントキットを装着。さらに足回りはエアサスキットのAir Force SUPER PERFORMANCEをセットした。
こんなふうに、NATS RX-STANCEには、さまざまな魅力が詰め込まれている。製作したみなさんはそれをどうまとめ上げるかに腐心したのではないかと思うが、その努力とアイデアが最優秀賞というカタチで結実したというわけだ。