• TOKYO AUTO SALON 2019
  • 2019年1月28日

【東京オートサロン2019】ブランパンGTシリーズ・アジアでチームチャンピオンに輝いたBMW M4 GT4

いま注目のモータースポーツカテゴリー“GT4” 世界各国で人気の高いレースといえば、市販車ベースの高性能マシンで戦う、いわゆるGTレースだろう。日本でもSUPER GTやスーパー耐久といったシリーズで白熱した戦いが繰り広 […]

いま注目のモータースポーツカテゴリー“GT4”

世界各国で人気の高いレースといえば、市販車ベースの高性能マシンで戦う、いわゆるGTレースだろう。日本でもSUPER GTやスーパー耐久といったシリーズで白熱した戦いが繰り広げられているが、SUPER GTのGT300クラスやスーパー耐久のトップカテゴリーには、グループGT3規定と呼ばれるレギュレーションに則って生まれたマシンが参戦している。GT3は市販されているハイパフォーマンスカーをもとにしていることが多い。大きく手を加えることなく仕立てられているので、数多くのメーカーから有力マシンが揃い、相対的にはリーズナブルだったから幅広いチームやドライバーに受け入れられた。けれど、人気が出ればそこにメーカーがお金をつぎ込み、ワークスや力のあるプライべーターが続々と参入し、アマチュアドライバーなどが楽しめる内容ではなくなってきていた。

そこで、このところ注目を集めているのが「GT4」だ。GT4マシンは、GT3と比べてもさらに改造範囲が狭く、見た目もより市販車に近い。メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェ、マクラーレンなど、名だたるメーカーがGT4マシンを開発しており、今後さらに盛り上がること間違いナシのカテゴリーなのである。

Studie率いる先鋭チームがBMW M4 GT4で参戦!

そんなGT4規定のマシンとして、2017年に発表されたのがBMW M4 GT4だ。そして、このマシンによって2018年のブランパンGTシリーズ・アジアに参戦したのがBMW Team Studieである。BMWモータースポーツが開発したBMW M4 GT4は、欧州を中心としたGT4カテゴリーにも投入されているが、BMW Team Studieも自動車の先進国である日本を代表してブランパンGTアジア・シリーズにチャレンジしたいと考えての参戦だったという。そしてタイ、マレーシア、鈴鹿、富士、中国の上海、寧波と6大会12戦が開催されている同シリーズにフル参戦を果たし、見事チームチャンピオンに輝いた。

ブレーキ関連のサポートをディクセルが担当

この「BMW Team Studie M4 GT4」が展示されていたのは、ブレーキパーツの総合メーカーであるディクセルのブースだ。ディクセルは2018年3月にブランパンGTシリーズ・アジアのオフィシャルブレーキパートナーになるとともに、BMW Team Studie M4 GT4のテクニカルサポートも行い、マシンにはディクセル製のブレーキパッドが装着された。

ちなみに市販車に近いといってもBMW M4 GT4は公道における走行を想定していない競技専用車両で、パワートレーンは最高出力431馬力を発揮する3リッターエンジンとトランスミッションは7速デュアルクラッチの組み合わせ。さらにルーフ、フード、ドアはカーボン製とし軽量化を突き詰め、レース専用エキゾーストシステムも採用している。

またブレーキシステムはフロント6ポット、リア4ポットキャリパーが与えられたAP製ブレーキシステムとなるが、ディクセルの担当者によれば各国のサーキットを転戦しながら、これまで経験できなかったさまざまな状況でマシンを走らせることができたことで大きな収穫があったという。こういったチャレンジが、幅広いカスタマーに向けた製品づくりにおいても、何らかのカタチで糧になっていく。クルマの進化には、やはりモータースポーツが大きな意味を持つようだ。