【東京オートサロン2022】軽カーもハイエースも独自の手法で輝かせる「TSD Styling」【JIMRY、JIMCARRY、Banquet、Works HIACE】
アッと驚く斬新なアイデアを盛り込みながら、センスよくまとめ上げるところに手腕が光る「TSD Styling」の展示車両。ハイエースや軽カーを中心にデザインにこだわったアイテムを数多くリリースし、コンプリートカーの販売も行 […]
アッと驚く斬新なアイデアを盛り込みながら、センスよくまとめ上げるところに手腕が光る「TSD Styling」の展示車両。ハイエースや軽カーを中心にデザインにこだわったアイテムを数多くリリースし、コンプリートカーの販売も行う「T-STYLE AUTO SALES」が展開するカスタムスタイルは実に個性的だ。東京オートサロン2022には、エブリイをベースにした「JIMRY」、スーパーキャリイをワイルドに変身させた「JIMCARRY」、そしてコンセプトの異なる2台のハイエース、「Banquet」と「Works HIACE」を会場に並べた。
使い方自由自在!?遊び心いっぱいの「JIMRY」
リフトアップはいまや軽ワンボックスの定番カスタムと言っていいほど人気があるが、「JIMRY(ジムリイ)」はひと味もふた味も違う。インパクト大の顔立ちは後ほどご紹介するとして、まずはスズキ・エブリイをもとに外遊びを楽しみ尽くすために盛り込まれたアイテムをチェック。足回りにはアウトクラスカーズ4インチリフトアップキットを装着し、大胆に車高を上げた。タイヤ・ホイールは14インチの「MAXXIS バックショットマッダー」と「MLJ XTREME-J XJ07」を組み合わせてセットし、アウトドアでの高い機動性をイメージさせるオフロードテイストたっぷりな仕立てとなっている。
一方、ルーフには軽ワンボックス用に開発された「ハードカーゴ キャリア」を取り付け、ワンタッチで立ち上がる「GIBSON GRAVIS ルーフテント」を載せている。テールゲートには「ハードカーゴ ラダー」を取り付け、ルーフへのアクセスしやすさにも配慮していた。また、車内に目を向けるとシートやトリムにはアンティーク調のブラウンビニールレザーが与えられ、ベッドキットもインストール。ウッディな収納棚やスライド式の収納スペースなども備え、心地よさを感じさせる雰囲気にまとめつつ、コンパクトなスペースを上手に活用する工夫も盛り込まれている。
これだけでもインパクト大なのだが、びっくりなのはそのフロントセクション。純正のフロントグリル、ウインカー、フロントバンパーネット、ヘッドライトをコンバートして“ジムニー顔”に大変身しているのだ。もちろんポン付けできるわけではなく、フロントバンパー、フロントフェンダー、ボンネット、ラジエターグリルサポート、ウインカーハーネス等からなる「ジムリイフェイススワップキット」を組み合わせて移植しているのだが、フォグランプを並べたオリジナルのフロントバンパーガードの装着も含め、その高い完成度が素晴らしい。機能性にこだわりつつ、遊び心も忘れないトータルカスタムが印象に残った一台だ。
荷台一変でユニーク&ワイルドな「JIMCARRY」
「JIMRY」と並んで“兄弟”のように展示されていたのが「JIMCARRY(ジムキャリイ)」である。キャビンを後方へ広げ快適性をアップした軽トラ、スズキ・スーパーキャリイがベースとなっているが、こちらもジムニーフェイス。もともとは「JIMCARRY」のアイデアが先に生まれたそうだが、キットの完成は「JIMRY」のほうが早くなってしまったという。「ジム・キャリイフェイススワップキット」は、「JIMRY」バージョンより部品点数が少なく、ボディパーツはフェイスパネル、フロントバンパーのみ。ワイパーが取り付けられているカウルトップパネルは純正をそのまま使っているというが、まったく違和感のないデザインに仕上げられていた。もちろん、こちらもグリルやウインカーなどは「JIMRY」同様に純正を用意する必要がある。
2インチリフトアップキットを取り付け、14インチの「マッドスターM/T」と「MLJ XTREME-J RUGGET」を組み合わせたことで、かなりヘビューデューティな仕様となっているが、それをさらに強調しているのが荷台のモディファイだ。鳥居とアオリを取り外し、床面だけにしたところにTSD Stylingオリジナルの「D`sPick TYPE-2 ラゲッジバー」を装着。太いサイドバーが堅牢さを主張するその後ろ姿は、ラプターライナーでペイントされた床面と相まって精悍そのもの。これに加えて、ロールバータイプのデザインを採用した「ハードカーゴ ガード」をキャビン背面に取り付け、「ハードカーゴ スペアタイヤキャリア」でタイヤをセットした。車内には「本革シートカバー」や「ハードカーゴ ユーティリティパネル」を取り付け、見た目と使い勝手のよさをアップさせているが、「JIMCARRY」の見どころは、なんといっても大きく変貌したエクステリアだろう。
内外装に旧き佳き時代の香り漂う「Banquet」
トリニティのハイドロシステムでがっつりとローダウンした姿にも惹かれるが、そこここにある種の懐かしさが漂うカスタマイズが「Banquet」の大きな魅力だ。アメリカンな15インチのRALLY WHEELにVITOURのホワイトリボンタイヤを組み合わせて装着。フロントリップスポイラー、バンパーガード、フロントグリル、オーバーフェンダーなどをで独特の味わいを醸し出し、メッキパーツの使い方も絶妙なのである。さらにオレンジのフロントウインカーや細身のテールレンズが往年のアメ車を思い起こさせる。
エクステリアにも増して印象的だったのがインテリア。セカンドカウンターやテーブルが置かれた室内は、アンティーク調のシートカバーやリングライトなどによってなんともムーディな仕立てとなっていた。ゆったりとラウンジで寛ぐような雰囲気を味わえるが、ベッドキットも備わっているので、レイアウトを変更すれば快適な寝室へとコンバートできる。
強烈な存在感で圧倒する「Works HIACE」
ワイドなフォルムで圧倒するもう一台は、「TSD Styling」の真骨頂とも言えるレーシーな装いのハイエースカスタム。「Works HIACE」は、大きく張り出した前後フェンダーを盛り込んだ「TSD Styling ワークスキット」と呼ばれるフルエアロを装着する。ワイドルックバンパー、ワークスグリル、ワイドルックバンパー用フリッパー、TYPE-1ボンネット、ワークスフェンダー&サイドステップ。リアバンパー&ディフューザーなどで構成され、そのほかにもGTウイングやダックテールも取り付けた。中でも前後オーバーフェンダーの存在感が半端ではない。フロント265、リア295の19インチタイヤを飲み込み、ローフォルム感も演出している。スライドドアはエクステンションを用いることで、リアフェンダーをクリアし開閉ができるようにしているそうだ。