• TOKYO AUTO SALON 2019
  • 2019年1月12日

【東京オートサロン2019】存在感バツグン、日産ブースのほんとうの主役はコレかも!?

ぜひ自分の目で確かめてほしい、オートサロンならではの超個性派 SUPER GT GT500クラスを戦ったMOTUL AUTECH GT-Rをはじめ、EVレーシングマシンのコンセプト 日産リーフNISMO RCなど、モータ […]

ぜひ自分の目で確かめてほしい、オートサロンならではの超個性派

SUPER GT GT500クラスを戦ったMOTUL AUTECH GT-Rをはじめ、EVレーシングマシンのコンセプト 日産リーフNISMO RCなど、モータースポーツ色を前面に押し出し、ラインナップの拡充に注力中のNISMO市販モデルを引き立たせた日産のブース。ほかにもアイコニックカラーのオーテックブルーをまとったスタイリッシュ&プレミアムなオーテックバージョンを複数台並べて、こちらもブランディングに余念がない様子だ。

そんななかで、異彩を放っていたのがJUKE Personalization Adventure Concept。そろそろモデルチェンジが噂されるジュークだけれど、そのカスタム手法には驚いた。大胆に車高をアップし、4本のタイヤの替わりに三角おむすびのようなクローラー(いわゆるキャタピラー!)を取り付けてしまったのである。独創的なジュークのエクステリアデザインに、なぜだかこれがよく似合っている。

ハリボテかと思ったら、走行可能なマルチパーパスマシンだった!

確かにこれまでにも軽トラなどにクローラー仕様が存在したけれど、ジューク×クローラーという奇抜な取り合わせを目の前にしたら、なんの疑いもなくとりあえず付けた仕様なんだろうなと思い込んでいた。ところが担当者に話を聞くと、「90km/hくらいまでは出せるんですよ」と驚愕の返答。ちゃんと走行OKなのである。クローラー自体はこういったモディファイ用に販売されているアメリカ産の既製品で、アクスルに組み付ければ普通に走れるのだという。ベースとなったジュークは16GT FOUR、つまり4駆モデルだが、トルクベクトル付インテリジェント 4×4との相性はすこぶるよいのだそう。「ジュークの展示してあるフロアだけ白になっていますよね。これは雪上をイメージしました。優れた走破性を持ったジュークが、レスキューなどにも活躍する……そんなストーリーを考えました」。そう担当者が説明するように、ルーフキャリアには災害救助に活躍しそうなツールが積んであったりして雰囲気は満点だ。

遊びゴコロを失わずにバランスよく仕上げたところも魅力

自動車メーカーのブースを巡ると、各社ともにSUVテイストを強調したカスタムや、「あなたも自然の中で楽しんでみませんか?」といった提案に寄り添う仕様が目につく。どれも巧みにオプションパーツを配して、「自分もこうしてみたいなぁ」と思わせるいい塩梅に仕上がっているのだが、このジュークみたいに笑っちゃうくらい突き抜けていると、やっぱり痛快だ。真似するのは難しいけれど、クルマって楽しいよねと思わせてくれる。そのうえでさらに気に入ったのが、ただクローラーを取り付けるだけではなくて、それに合わせたオーバーフェンダーをきちんとデザインしているところだ。ボリューム感といい、造形といい、ジュークへクローラーを見事にとけ込ませる役目を果たしている。マットホワイトとマットブラックの2トーンカラーを採用し、各部にフローセントグリーンのアクセントを配した色遣いはなかなか。異彩を放っているけれど、バランス感覚は失っていない。新しいパーソナライゼーションの形の提案という裏テーマもあるコンセプトカーだが、遊びゴコロは忘れちゃいけないよね、と思わせてくれる一台、それがこの斬新なジュークだった。