トータルチューンでバランス良く仕上げたコンプリートカー

新しさに溢れたエクステリアデザインと、クルマを操る楽しさを感じさせてくれるパフォーマンスで話題のトヨタ･カローラスポーツ。このところあまり日の目を見なかった国産コンパクトハッチだが、もう一度ワクワクがいっぱいのカテゴリーにしてくれそうな勢いのあるクルマだ。そんなニューカマーをもとにTOM’Sがコンプリートカーに仕立てたのがTOM’S E164 COROLLA SPORTで、コンプリートカーとしてだけでなく装着されているパーツ単体でも販売している。

専用パーツは、フロント/サイド/リアアンダー･ディフューザーという構成のエアロのほか、エキゾースト･システム“バレル”チタン、エレクトリック･スロットル･コントローラーL.T.S.III、スポーツサスペンションキット、ブレーキパッド“スポーツ”、TOM’Sクロススピード･ホイール、カーボンステアリングなど多岐にわたるが、エアロをはじめ見ための印象には派手さはない。けれどそこがTOM’Sらしさ。むしろパフォーマンスアップへのこだわりを感じる。

素性がいいからこそ、やりがいのあったレベルアップ

そんなパーツ開発とコンプリートカーの仕立てについて担当者に聞くと、「レクサスを含めた最近のトヨタ車はほんとうに完成度が高いですね。そしてカローラスポーツもそんな一台。バランスを崩さず、より走りが楽しめるよういかにレベルアップしていくかに腐心しましたが、いい仕上がりになったと思います」という答え。スポーツサスペンションキットは、スプリングはそれほどハードにせず、ダンパーにしっかり感を持たせるセッティングで、リアは14段の減衰力調整機構も備える。また、エアロは、フロントとサイドにスプリッター形状を採用しているのが特徴だ。通常、走行時にはホイールハウスへエアが巻き込まれ、フロアの空気がスムーズに流れなくなる。スプリッターはフロントまわりの空気の流れを制御し、ホイールハウスへの侵入を防ぐ役割を持っており、けっしてドレスアップパーツという位置づけではないのである。このほかにもメンバーブレースなど補強パーツも開発中とのこと。しっかり“効く”チューニングパーツにこだわるTOM’Sの技術力は、このコンプリートカーにも活かされているのだと感じた。