【成長期】チューニングカーの歴史 – 改造車は違法とされていた1980年代にオプションが創刊
1980年代からターボチューンが主流に 1970年代のエンジンチューンと言えば“ソレックス(キャブ)、タコ足(EXマニ)、デュアル(マフラー)”に代表されるNAメカチューンが主流でした。パワー的にはニッサンL型エンジンで […]
1980年代からターボチューンが主流に
1970年代のエンジンチューンと言えば“ソレックス(キャブ)、タコ足(EXマニ)、デュアル(マフラー)”に代表されるNAメカチューンが主流でした。パワー的にはニッサンL型エンジンで250~300ps。
ところが、1980年代に入ると市販車でターボエンジン搭載モデルが出てきたこともあり、パワー系チューンは一気にターボ化に傾き、L型でも400~500psが当たり前となりました。
それでも始めは試行錯誤の連続。ブースト圧を上げれば上げただけパワーを出せたが、ヘッドガスケット抜けやピストンのタナ落ち、あるいはコンロッドが折れてシリンダーブロックを突き破り…など、特に谷田部最高速テストでは1km/hでも記録を伸ばそうと、ここ一発の勝負でブースト圧を上げた結果エンジンブロー。派手に白煙をまき散らすシーンが幾度となく見られました。
面白かったのは、同じパワーを出すにもエンジン特性を考えてシングルターボ、ツインターボとチューナーによって様々な仕様が存在したことです。
また、ターボチューンの進化を支えたECUセッティングを忘れてはいけません。
ブースト圧の上昇へ合わせ、燃料をどれくらい増量するか?点火時期をどこに合わせるか?それがパワーと耐久性を両立するカギでした。
ターボチューン初期は追加インジェクターとコントローラーを装着しての独立制御(ブースト圧に応じて燃料を段階的に増量)でしたが、やがてメインインジェクターを大容量化し、純正ECUを書き替えて対応。今では純正ECUに頼らず、エンジン制御系をイチから構築できるフルコン制御も一般的になってきています。
https://youtu.be/twBbjpXUOiM
HKS M300セリカ 5M-G改ツインターボ仕様
1983年に国産車初の300km/hオーバーを達成したHKS M300。エンジンは2.8ℓ直6DOHCの5M-G改ギャレット製TO4Bツインターボ仕様で最高出力600psを誇りました。キャブターボに時代を感じます。
LY改ツインターボ仕様
クロスフローヘッドを持つニッサンのワークスエンジン、LY型の三菱TD06ツインターボ仕様。耐久性を考慮しているというものの、最高出力はなんと800ps。
RB26DETT改シングルターボ仕様
排気量を2.8ℓに拡大したRB26にトラストT78-33Dタービンをセット。中高回転域で大きくパワーが伸びていく感覚は、ツインターボ仕様にはないビッグシングル仕様の醍醐味です。